2009.05.15 Friday | Category : セミナー・イベント(レポート)
■「話し方教室 の、ようなもの」
「話し方教室 の、ようなもの」に参加してきました。
今回の出演者のみなさんは「話す」という共通項で、
NHK元アナウンサーの小笹さん。
講談師の神田京子さん。
そして、
元公認会計士の田中靖浩さん。
(http://blog.y-force.jp/2009/05/post-e7fd.html)
出演者それぞれのアプローチで「話す」ということについて講演があった後、参加者の悩みに答えてくれるQ&Aコーナーが展開。
話すということは、相手に対して伝えるということであって、今流行っている「ビジネススキル系のノウハウ」を身につけるだけの、話し手側の、ひとりよがりであってはいけないということを身に染みて感じました。
「すぐに身につく」とか「速攻で活かせる」みたいな著書がたくさん発売されているけど、すぐに身につくということは、すなわち、すぐに忘れ去られるということでもある。
本当に自分のモノにするためには、数多くの経験と、失敗を繰り返すしかない。
所詮、本に書かれている小手先のスキルを身につけても、それは真に自分のモノとして身につくモノではない。ということについては、深く納得できました。
(そもそも、小手先スキルでは、相手に自分の思いを本当の意味で伝えることはできない)
そして、話すということは「言語系」ではあるけれども、「非言語」のほうが、相手に与える影響が大きいということも学びました。
(なんでもかんでも、理詰めでいくことが良いわけではないということですね)
また、そもそも「話し方がうまくならないといけないのか?」という本質的な問いにも迫っていくという、面白い展開にもなり・・・。(話し方教室と銘打っているのに(笑))
「話し方がうまくなりたい」という「話し手主体のアプローチ」ではなく「聞き手にいかに伝わるか・伝えられるか」という、一種のマーケティング的な考え方を持つことが大事だという事も教えてもらい、すごく考えさせられました。
そういう観点からは、「緊張する」ということはとても良いことで、緊張するということは「相手にちゃんと伝えられるだろうか?」という視点があるからこそであり、自分のスキルなどに溺れ、自己満足で終わるような話し方をする人ほど、「話す」時に緊張しないのでは?と感じました。
そして、Q&Aコーナーの中で、
「聞き手の態度や空気感が話し手に多大なる影響を与えている」
という事もおっしゃっていましたが、たしかに落語などを聴きに行くと、客層やその場の雰囲気によって、話し手がどんどんノってくることもあれば、その逆もあるということを感じます。
セミナーや落語などに参加させてもらう時には「聞き手としての覚悟」みたいなものを持って臨みたいなと思いました。
今回、3人のみなさんのお話はそれぞれ学ぶところが多く、そして楽しい気持ちにさせてもらったり、発想の転換に繋がったりしましたが、中でもインパクトがあったのは、神田京子さんの、「英語で講談」でした。
浦島太郎を英語で話すというアプローチでしたが、これがとても面白くて、刺激的でした。
それにしても、毎回毎回、田中さんは期待を裏切らないイベントを開催してくださいますね。
本当に楽しく、学びの多い時間でした。
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